旅客船セウォル号沈没事故で大統領府の圧力を受け、政府批判を控えるよう現場に指示した疑惑で韓国KBS社長解任、というニュースが目に入った。先日は、タイで憲法裁判所の判断でインタック首相が失職するというニュースがあったことを思い出した。

どのような事情があって、このような「解任」や「失職」に至ったのかわからない状況で、とんちんかんな反応かもしれないが、それでも、あえて第一印象だけでいえば、すごい!と思った。日本を振り返って、これらふたつのニュースに見るような、権力の暴走を相互にチェックすることが、昨今の日本では起こりえるのだろうかと思ったからだ。

言い換えれば、日本では司法やマスコミが政府権力から独立しているのか。また、KBS社長を失職に追い込む発端となったセ号事故の被害者家族による大統領府前での座り込みといったような行動を、普通の人たちがリスクを取って立ち上がることができるのか。

国のシステムや「大衆」というひとごとではなく、自身のこととして考えると・・・これまで政治や社会参加について、極めて消極的だった自分に向き合わざるを得なくなる。自分なりにできることを、とあらためて考えさせられる。

(第16回)

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